自尊心
相談会をしている中で、自尊心というのはキーワードになることが多いです。
なにかに依存してしまうのも、自尊心の問題があり、症状の変化が起こりにくい時も要チェックです。
自尊心とはなんでしょうか。これは、大きなトピックなので、今回は、内と外のバランスというところに目を向けてこの自尊心について考えていきます。
自尊心には高い人と低い人がいます。また、誰でも、社会的自分と家での自分とが存在すると思います。その外側と内側の自尊心のバランスによりさまざまな問題が起こります。以下、それを4つのケースに分けてみました。
ケース1 外側の自尊心高い・内側の自尊心低い
コミュニティーの中で、うまくやることはできる。
外側の自分に自信はあるけど、本来の内側の自分とその外側の自分がかけ離れていると、内側の自尊心は低くなってしまいます。
どんなこともうまくこなしているのに、みていて、チグハグな感じのする人で、見た目も完璧、仕事も完璧なのに、満たされておらず、心が弱くなることが多いです。成功すればするほど悪化します。
買い物に依存したり、仕事に依存するなどの症状が出ることもあります。ひどいと、鬱のような症状になることもあります。また、他者を攻撃することで自分を保とうとする場合もあります。
ケース2 外側の自尊心低い・内側の自尊心高い
内側の自分には自信があるけど、外側の自分に自信がない場合も、やっぱりアンバランスです。いつも低姿勢で、本心を見せることがあまりありません。人間関係に疲れていて、親しい人があまりいないと感じています。自分に対しても、自信があるとは感じておらず、ダメだと口ではいいますが、本来の扱いをされていないような気持になっています。本当はそうじゃないのにという強い思いを内側に秘めています。自分を特別に扱ってくれる人や霊的なことに依存しやすいです。
皮膚や胃腸の症状を持つことが多く、悪化と好転を繰り返しやすいです。
ケース3 外側の自尊心低い・内側の自尊心低い
内側にこもりがちで控えめです。自信がないです。でも自分バランスはとれているので、慎重ではありますが、自分の好きなことなどを高めていくことで自信をつけることもあります。社会的評価が低かったりしても、本人はあまりきにしません。
依存の問題がでることはあまりなく、この傾向の人が集中して何かをやっている場合は、そのまま応援してあげてください。びっくりするようなものを作り出したりします。研究者タイプの人に多いイメージです。
ケース4 外側の自尊心高い・内側の自尊心高い
両方高い人は、まさに、自尊心の高い人です。キラキラしています。周りがびっくりするような行動をするので、批判されたり、大きな失敗をすることもありますが、あまり影響を受けません。
依存性にも比較的強いですが、過信から物質依存に入る可能性があるので注意です。
自信に満ち溢れていますが、失敗や周りとの衝突を繰り返すこともあり、必ずしも社会性が高いとはいえません。
この傾向は、もともとの性質幼児期の体験が影響しているように感じています。
ケース1やケース3のような、内側の自尊心が弱い人は、もともとの性質として、嫌なことがあったとき、その出来事が自分のせいだと考えがちです。
なので、ダメだからこそ、何とかしようと思うので、試行錯誤して、コミュニケーションがうまくなることがあります。社会性が高くなるのです。自分はダメだから、認められたい一心で頑張るタイプです。これがケース1。ケース3は、外に意識があまり向かないタイプです。自分に自信がないから、目の前のことをひたすらやります。自分ができることをせめてもやろうという考えです。
逆に内側は高いけど、コミュニケーションに問題がある人は、子供のころの嫌な出来事を外側の環境が悪かったせいだと考えています。
なので、社会に適応しようとしないため、社会に出たとき、自尊心より自分が評価されないので、不満がたまります。これがケース2.
ケース4は、社会に出たときうまくいったパターンです。
人の誕生は、2回あるようです。
お母さんの中から生まれた時と、社会に出たときその二つの瞬間が後の考えを左右してきます。
でもそこから変化することも可能です。どちらでも大丈夫。
大切なことは、自分自身をどれくらい認められているか知ること。ないものねだりをしないこと。今あることを大切にすることです。ただ自分らしくいればいいのです。周りにどうみられるか等関係ありません。肩書あっての自分ではない。資格がある自分ではない。いい面も悪い面も含めた自分。自尊心が高くても低くても、その自分を認める事ができる。それが本当の自尊心です。
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